感染予防に口の健康が大事

2020年の1月に、日本で初めて確認された「新型コロナウイルス」。多くの人が感染症に不安を持たれ、通常のウイルス対策である「手洗い・マスク」に加え、「3密」への注意喚起も明らかになりました。ウイルスの多くはエアロゾル・飛沫感染によって、鼻・口・眼の粘膜から体内に侵入することにより感染が始まります。口の中の健康を保つことは、新型コロナウイルス感染症だけではなく、多くの病気の予防になります。口の中の健康を保つには、「歯を磨く」「口を潤す」「正しい食べ方」がポイントです。

 

 

「歯を磨く」

研究により、歯垢が多くある口の中では、歯周病などの病原菌が出す様々のタンパク分解酵素が、粘膜細胞内へのウイルスの侵入を助け、感染症の病状進行に結び付きます。また、口・のど粘膜や唾液を生成する唾液腺には、新型コロナウイルスに結合する細胞の受容体の存在や、体内に新型コロナウイルスの侵入を促す酵素の働きが次々と明らかになってきていますので、歯を磨くこと、口のなかを清潔にすることはウイルス感染への重要な予防対策です。歯を磨くだけでなく、ウイルスが付着する舌の清掃、そして口の中を洗い流すうがいも効果的と考えられます。

 

「口を潤す」

ウイルスは口や鼻から肺や腸などの体の器官に入ってきます。そこで活躍しているのが「唾液の力」です。唾液の99%は水分ですが、残りの1%は100種類以上の成分が含まれ、実はこの中に抗ウイルス・抗菌作用を持つ種々の免疫物質が存在し、それらが様々な感染症から体を守ってくれています。また、唾液中の糖タンパク成分が口やのどの粘膜を覆うことにより、風邪やインフルエンザのウイルスが付着しないように保護しています。十分な唾液で口の中を保湿することは、この新しい感染症対策には最も大切であると考えられます。

 

「正しい食べ方」

免疫力の向上には、①バランスの取れた食事、②適度な睡眠、③体を温めることが大事です。豊かで正しい食生活こそが体の健康維持の基本です。正しい食生活の基本は「おいしく楽しく食べる」ことです。ストレスが続くと甘いものを食べたくなるので、栄養のバランスが悪くなり、心身の不調とともに虫歯も増加します。食卓で楽しい会話が弾むことが、ご家族の心身の健康を高めると考えられます。

 

 

口は健康の入り口ですので、感染予防のため、口の中の健康を保つことがすごく重要です。「歯を磨く」「口を潤す」「正しい食べ方」で、ウィズコロナの中で健康な体を作りましょう。